車1

一日に少なくとも一度は耳にするのではないか、というくらい多い交通事故のニュース。中には命を落とす方もいれば、命は助かっても、大怪我をして足を切断したなんていう話も。特に、バイクに乗っている方は生身である分大怪我をしてしまうリスクも高くなります。

今回は、そうしたバイク事故で足を切断することになった場合、その後の行政の支援や損害賠償などはどのようになっているのか?についてご紹介したいと思います。

バイク事故の具体例

S県H市で午前6時半ごろ、高速の下りインターチェンジ付近にある緩い左カーブで事故が起きました。

1300ccの大型バイクを運転していた同市の会社員が、カーブを曲がり切れず中央分離帯に接触し、右足ひざ下10センチから下を切断することとなったのです。

しかし事故当時、この会社員は怪我に気付かず、そのまま数分間、約2キロを運転し続けました。事故後、その先のインターチェンジからバイパスを降りようと出口付近で停車しようとしたところ、バランスを失いバイクごと転倒したことで、はじめて足がないことに気付いたというのです。

この事故では、怪我がひどく縫合はできませんでしたが、命に別状はなかったということです。あまりに痛みが強いと失神することがありますが、この会社員の場合、痛みを通り越して気付かなかったのではないか、と推測されました。

足切断後のリハビリについて

不幸にも交通事故で足を切断した場合、かわりに義足を使う方が多いようです。その際、まずは自分の足に合った義足を適合してもらうことが最優先となります。その後、調整を済ませてからはじめて義足を装着するための訓練が行われます。

そして自分で義足を正しく装着できるようになってから、歩行訓練に移っていくという流れになるようです。義足を使って歩くにはある程度の筋力も必要となるので、筋力トレーニングを行い、それと並行してバランスをとる訓練をしながら、正しく歩けるような技術を身につけていくことになります。

そして、平らな場所でも問題なく歩けるようになってきたら、階段や坂道を使っての昇り降りをする訓練、座ったり立ったりの、日常生活に必要な動作の訓練が行われるようです。また、自分の身体の一部を失うという事実は、ショックも大きく、なかなか受け入れられるものではありません。

家族や友人のサポートがあったとしても、その辛さは本人にしか分からず、苦しい思いをすることもあります。そうした場合に、リハビリの一環として心理カウンセリングを受けることもあるようです。そうしたカウンセリングは、受けるのが早いほど効果的なため、はじめの頃から取り入れられるようです。

こうしたメンタル面でのケアは、絶望的な気持ちになってしまった心を癒し、身体の早期回復につながるとも言えます。

足切断後による後遺症の等級認定について

後遺症による補償を受けるためには、等級認定というものを受けなくてはいけません。後遺症の等級は1級~14級までがあり、その等級ごとに認定基準があります。症状が重いほど、数字の低い等級に認定されます。それでは、大怪我をして足を切断することになった場合、交通事故の後遺症として認定はしてもらえるのかどうかについては、切断したのが両足か片足か、または切断の程度によって、1級~7級の認定の可能性が考えられます。

認定が認められるかどうかや、どの等級になるかについて争われる場合もありますが、足切断の場合は後遺症が目に見えて確認できるものであるため、そうした事例は少ないようです。ちなみに、もし運良く切断とならず足が再接合できた場合、足はくっついても以前のように動かせないなどの障害が残ってしまうこともあります。

そのような後遺症が残った場合でも、足切断とそれらの不都合との因果関係が認められれば、後遺症として認定される可能性があるようです。

交通事故の相手に対する電話とその注意点

足切断の後遺症による慰謝料の相場について

足切断の後遺症による等級が認定された場合、その等級に応じた慰謝料が支払われます。ただ、保険会社に提示される慰謝料の金額というのが、低いという話があるようですが、本当なのでしょうか?ここでしっかり理解しておきたいのは、慰謝料には「自賠責保険に請求するもの」「任意保険会社が提示するもの」「弁護士が、事故の相手側や保険会社に請求するもの」という3つがあるということです。

最初の自賠責保険会社の慰謝料ですが、これは国の自賠法に基づいて設定されています。自賠法は、被害者側が最低限の補償を受けるために作られたものであるため、金額は低く設定されているのです。次の任意保険会社によるものですが、そもそも任意保険会社は営利目的の企業であるという性質上、できれば少ない金額で済ませたいと考えています。

そのため、自賠責に比べれば高くはなりますが、慰謝料の金額としては不十分だと感じることが多いようです。

そして最後の弁護士によるものですが、こちらが最も高くなっています。満足できる金額の慰謝料をもらうには、弁護士に依頼し、示談交渉や裁判を行うことが必要になってきます。7級を例にとると、自賠責:409万円、任意保険:500万、弁護士:1,000万というように倍以上の差が出てきます。

足切断に対する支援に対して

足切断による後遺症が残った場合、日常生活をおくるために義足を作ったり、車椅子が必要となったりしてきます。どちらも決して安くはないものですが、こうした購入費用についても、後遺症の内容や程度にもよりますが、必要と認定された場合は、その相当額が損害として保険会社の補償の範囲に含まれるようです。

ただし、相当額を超えた金額については支払われないので、その点は注意が必要です。また、義足や車椅子というのは、どうしても一定期間で交換が必要になってきます。車椅子の耐用年数は4~5年ほど、義足は部位や素材にもよりますが、2~5年程度が耐用年数となる場合が多いようです。

事故によって、この先一生涯にわたって義足や車椅子での生活を余儀なくされた場合、一般的に言われている平均余命までに必要になる費用も請求できる場合があります。ただ、そういった費用について自分で保険会社と交渉するのは負担が大きいため、そうした場合は弁護士などの専門家に頼るのが良さそうです。

他にも、もし自宅をバリアフリーにするなどの工事を行った場合、後遺症の程度や内容をしっかりと確認した上で必要性が認められれば、こちらも相当額を補償してもらえます。介護が必要なほどの後遺症ならば、比較的認められやすくはなりますが、それより軽度であった場合でも、日常生活をおくる上で不便だと感じることであればその必要性が認められやすくなります。

参考《後遺症とは》 > 弁護士法人アディーレ法律事務所:後遺障害(後遺症)とは | 交通事故の慰謝料・弁護士相談ならアディーレ法律事務所